イコライザー THE FINAL (2023):映画短評
イコライザー THE FINAL (2023)
せわしないアクション映画が増えるなか、このどっしり感は貴重
デンゼルの当たり役となった必殺仕事人も、前2作以上に“静”の部分が強調され、その分、要所でのアクションは瞬発力とスピードが極まった感。そのメリハリが映画に重厚さを与えている。何かと詰め込みすぎな作品が目立つこの時代、むしろ新鮮。残酷なバイオレンスもあくまでもスパイス的で、このあたりフークア監督の“踏み外さない”センスに感心。
主人公マッコールが余生を楽しもうとする日常も、思いのほかホッコリと描かれ、だからこそ観る側が共感しやすい流れになっていく。
そして本作の肝は、深い感動をもたらす、ある演出。次世代へ思いを託すマッコールの強い信念が、さりげない一瞬で伝わり、激しく胸を揺さぶられた。
この短評にはネタバレを含んでいます