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アンジェントルメン (2024):映画短評

アンジェントルメン (2024)

2025年4月4日公開 120分

アンジェントルメン
(C) 2024 Postmaster Productions Limited. All Rights Reserved.

ライター5人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.4

相馬 学

“非紳士”たちがファシズムをぶっ壊す!

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 近年ハイペースで快作を放ち続けているガイ・リッチーだが、本作も快調そのもの。第二時世界大戦時の諜報戦を、独特の美学をもってアップテンポで描いている。

 特命を受けた、暴力的なならず者小隊がナチスに挑むという展開は『イングロリアス・バスターズ』風。生意気で強気のアウトローたちのキャラクターに魅力とユーモアを宿らせつつ、スパイ映画的なスリルを混じらせる。まさにリッチー節炸裂といった趣。

 面白いのは主人公たちのみならず、彼らに指令をあたえた、時の英国首相チャーチルをもアウトサイダーとして描いていること。政界で浮いていたという史実に向ける視点は、英国製実録ドラマとしては新鮮だった。

この短評にはネタバレを含んでいます
猿渡 由紀

いかにもリッチー向けの設定だが

猿渡 由紀 評価: ★★★★★ ★★★★★

 ここ6年、ガイ・リッチーはフィルムメーカーとして成熟し、個人的に今さらながらファンになっていた。それだけに、社会のはずれ者で曲者たちが集まって暴れるという彼らしい設定に歴史的バックグラウンドが加わるこの作品にはかなり期待したのだが、最近の4、5作には及ばず。味のあるキャスティングでそこそこ引っ張るものの、キャラクターがしっかり書かれておらず、せっかくのすごい人物たちの魅力と個性が発揮できていないのだ。どうせ史実から大きく離れるなら、もっと思いきり”アンジェントルマン”さを爆発させたら面白かったのでは。エイサ・ゴンザレスが映画の紅一点のステレオタイプになっているのも気になる。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

『コードネーム U.N.C.L.E.』以上の“推しメン”映画

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

ジェームズ・ボンド誕生秘話に繋がるスパイ映画だけに、『ジェントルメン』よりも『コードネーム U.N.C.L.E.』に近いガイ・リッチー監督作。いかにもジェリー・ブラッカイマー製作らしい爆破アクションが炸裂するなど、『オペレーション・フォーチュン』以上に「エンタメで何か悪い?」精神が炸裂。笑えるぐらいハラハラしないし、脚本も難アリだが、観客に対するサービスだけは伝わってくる。ケイリー・エルウェスやティル・シュヴァイガーといった先代のいい男に加え、インテリ怪力キャラを演じるアラン・リッチソンなど、新たな“推し”も作れるキャラ立ち映画でもあるので、応援上映などで盛り上がる予感も!

この短評にはネタバレを含んでいます
斉藤 博昭

スゴ腕個性のチームミッションとして、やさしい作り

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

ガイ・リッチー監督が初期作品で得意としていた集団劇のセンスが際立って、第二次世界大戦をバックにしながらも“時代”を感じさせない不思議なテイストに昇華した。音楽や女性キャラの描き方も、どこか今っぽさを意識してるのがリッチーらしいかも。
一応、主演はヘンリー・カヴィルなのだが、いい意味で“個性を消して”前へ前へと出てこないところが、秘密工作部隊のリーダー役として理にかなってる。

主人公たちのスゴ腕ぶりが発揮されるアクション場面は、敵側が簡単に仕留められてしまう流れが、ゲームのようであり、ファンタジーでもあり、そこを「痛快」と受け止められるかどうか。観る人によっては、容赦ない傲慢さを感じるだろう。

この短評にはネタバレを含んでいます
村松 健太郎

ガイ・リッチーらしさ健在

村松 健太郎 評価: ★★★★★ ★★★★★

ガイ・リッチー監督の”らしさ”を感じることができる待望の最新作。大作エンタメ作品志向の強いガイ・リッチーにとって”ハリウッドのブロックバスターの王様”ジェリー・ブラッカイマーとのタッグはまさに理想的な製作体制と言っていいでしょう。正式にスーパーマンを卒業したヘンリー・カヴィルは肩の荷が下りたような気軽さを見せてくれます。かなり荒唐無稽な話ですが実話ベースと言うから驚きです。アーサー王、ホームズに続いて007(の元ネタ)という母国の英雄を描いたガイ・リッチーは次は誰を取り上げるのか楽しみですね。

この短評にはネタバレを含んでいます
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