ADVERTISEMENT

愛がきこえる (2025):映画短評

2026年1月9日公開 111分

愛がきこえる
(C) CKF PICTURES (Ningbo) Co., Ltd. / iQIYI Pictures (Beijing) Co., Ltd. / Shanghai Tao Piao Movie & TV Culture Co.,Ltd.

ライター3人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.7

くれい響

ハートウォーミングなノリを蹴散らす展開に拍手

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

『コーダ あいのうた』以降のろう者を扱った感動作であり、主人公を演じるチャン・イーシンは『カンフー・ヨガ』『A LEGEND/伝説』などのジャッキー・チェン共演作と異なり、役者としての力量をしっかり発揮。彼の娘を演じる名子役も泣かせる。だが、そこは単なる難病モノでは終わらせなかった『人生って、素晴らしい』のように、とんでもない人間力を描写することに長けた現代の中国映画。主人公が犯罪組織に巻き込まれ、『ワイスピ』ばりのカーアクションが展開する、斜め上を行く展開に突入する。“みんな善人”なハートウォーミングなノリを蹴散らすリアルかつトゥーマッチなエンタメ性に拍手を送りたい。

この短評にはネタバレを含んでいます
大山くまお

ハラハラしてボロボロ泣けるコーダ・エンターテイメント

大山くまお 評価: ★★★★★ ★★★★★

ろう者の父と暮らす7歳のコーダ(ろう者の親を持つ聴者の子ども)の少女・ムームー。平穏に暮らしていたが、家を出ていた母と親権を争う裁判になり、父は大金を稼ぐために反社会的な行為に巻き込まれていく。はたして父と娘の運命は――。という、ハラハラしてぼろぼろ泣けて世界への理解が広まるコーダ・エンターテイメント。ろう者は社会に阻まれ、孤独に陥り、無謬でもない分、犯罪に巻き込まれやすい。彼らの声と愛情はかき消されやすいが、耳を傾け、理不尽な現実に異議を申し立てる必要を感じる。ムームー役のリー・ルオランの愛らしさがすさまじく、父役のチャン・イーシンも好演。エンドロールでまた泣ける。

この短評にはネタバレを含んでいます
中山 治美

ろう者を取り巻く過酷な環境も露わに

中山 治美 評価: ★★★★★ ★★★★★

宣伝のウリとして親子愛が全面に出ているが、むしろ興味深いのは、ろう者の社会的地位の低さつぶさに描き、彼らの弱みにつけ込んで自動車保険詐欺の片棒を担がせ、罪を全面的に押し付けようとする輩の存在を容赦無く描いていることにある。『コーダ あいのうた』のオスカー受賞以降、ろうをテーマに当事者を起用した作品が世界的に増えているが、同時に、今まで触れられてこなかった彼らが長年味わってきたであろう数々の差別や人権侵害も露わに。見て見ぬふりをしてこなかったか?と、胸に手を当てて考えずにはいられないだろう。本作は中国で大ヒットと聞く。映画制作の規制がある中で、逞しく、志ある作品を作る映画人にエールを。

この短評にはネタバレを含んでいます
ADVERTISEMENT

人気の記事

ADVERTISEMENT

人気の動画

ADVERTISEMENT

最新の映画短評

ADVERTISEMENT