トリツカレ男 (2025):映画短評
CGの世界観では伝えきれない、愛すべき熱中時代
鋭角のデザインのキャラや風景の観始めの違和感が次第に可愛いさに変わっていくのは良質のアニメーション作品ゆえ。実際、観進めるほどに魅入ってしまった。
“トリツカレ男”と呼ばれている男の子の恋物語自体、ボーイミーツガールの愛らしさに満ちているし、テーマの捉え方にも好感。何事もとてつもなく突き詰める彼の姿勢は、タスク処理の速度が重視される現代では無駄と思われかねないが、そこに宿る熱中の姿勢がいい。
ミュージカル仕様の表現に応えた、佐野晶哉と上白石萌歌の声と歌の妙演にも引き込まれ、躍動的で温かくレトロな世界観にハマッた。CGのドライさを感じさせない、古き良きアニメ風のビジュアルも○。
この短評にはネタバレを含んでいます




















