子鹿のゾンビ (2025):映画短評
ライター2人の平均評価: 3
「プーニバース」最新作はバンビが狂暴化!
幼い頃に母親を人間によって殺され、今また妻を失い子供を連れ去られたバンビが、産業廃棄物を飲んだことから狂暴化し、復讐のため人間を襲いまくる。『プー あくまのくまさん』の製作陣による「プーニバース」シリーズの最新作。よくよく考えればゾンビでもなければ小鹿でもない、そもそもストーリー的にモンスター化した鹿が「バンビ」である必要すらないのだが、まあそれを言ったらおしまいか(笑)。人間による自然環境への脅威に警鐘を鳴らす…という原作小説の精神を継承(?)しつつ、基本的には荒唐無稽なB級パニックホラーに仕上がっている。殺されるのがヤな奴ばかりなのもスッキリ爽快。
『プー』から続くスプラッター童話の世界線
産業廃棄物により狂暴化したシカが殺戮を繰り広げる、『悪魔の毒々モンスター』的な設定。それ、ゾンビじゃないじゃん!という邦題へのツッコミは、ひとまず置いておこう。
『プー』シリーズの製作会社ジャグド・エッジがパブリックドメイン童話をホラー化した作品で、やはり愚かな人間は容赦なく惨殺される。そのスプラッター味こそが肝で、バンビだけでなく子ウサギの群れまで襲ってくる奇想天外さ。やりたいことは明白だ。
同社は今後バンビやプーの他、ピーター・パンやビノキオなどを含めてシェアード・ユニバース化するとのこと。童話ホラー版『アベンジャーズ』への期待が高まる……のは筆者のような物好きだけだろうか!?





















