栄光のバックホーム (2025):映画短評
「死」を題材にしながら「生」の素晴らしさを謳った佳作
阪神タイガースの外野手として将来を期待されながらも、病のため28歳の若さで逝去したプロ野球選手・横田慎太郎の実話を描いた伝記映画。いやあ、誠に人生というのはままならないもの。高校野球では憧れの甲子園出場を一度も果たすことが出来ず、それでも念願叶ってプロ入り出来たと思ったら、実力を十分発揮する間もなく病魔に侵され、度重なる再発で夢を諦めざるを得なくなる。なんと残酷な運命か。にもかかわらず、野球への愛と情熱を常に忘れず、周囲の家族に支えられながら今の自分に出来ることを模索し、新たな目標に向かって邁進しようとする姿に勇気づけられる。「死」を題材にしながらも「生」の素晴らしさを謳う良質な作品だ。
この短評にはネタバレを含んでいます



















