シェルビー・オークス (2025):映画短評
ライター2人の平均評価: 3
出だしで惹きつけるも本番のストーリーは定番
12年前に姿を消した若い女性の謎についてのニュース番組あるいはドキュメンタリーのように始まったかと思うと、突然衝撃の出来事が起きる。そこでようやく映画のタイトルが出てくるのだが、皮肉にも一番面白いのはそこまでで、後は比較的普通のホラー映画になる。古典ホラーの影響があちこちに感じられ、血も出るし残虐さもあり、不穏なムードもあるのだが、ストーリー展開に意外さ、驚きはない。しかし、これはユーチューバーで映画批評家クリス・スタックマンがクラウドファンディングで資金を集めて作ったデビュー映画。マイク・フラナガンの目にも留まった彼が、次に何をやるかを楽しみにしたい。
現代的物語に、昔ながらの恐怖が溶け込む
現在ならではのアイテムと、古くからの伝統的要素が、継ぎ目なく繋がっている。
廃墟の体験リポートをライブ配信をするグループ、という現代的モチーフ。その状況を記録したテープが見つかるという"発見された映像もの"という形式。そういう映画かと思って見ていると、さりげなく、昔ながらの定番だからこそ原初的恐怖を呼ぶ要素の数々----夜の暗い森、魔女の言い伝え、他の人には見えないものが見えてしまう能力、といったものがそっと紛れ込んでいて、予想しなかった場所に連れて行かれてしまっている。そこで思い起こすと、最初からそういう要素が存在していたことに気づかされる。行方不明の妹を探す姉という定型も効果的。






















