サムシング・エクストラ! やさしい泥棒のゆかいな逃避行 (2024):映画短評
演技者に寄り添った愛すべき人間喜劇
監督・脚本・主演のコメディアン、アルテュスは、実際のダウン症の青年をキャスティングしたジャコ・ヴァン・ドルマルの名作『八日目』のような作品を目指したというが、それも納得。障がい者たちのドラマというよりも、これは人間ドラマだ。
基盤となるのは、もちろんお笑い。ときに際どいギャグも繰り出されるが、キャラの人間味を尊重し、愛情とともに描いているから温かいヒューマニズムが先に立つ。
『八日目』と同様に演技未経験の障がい者たちをキャスティングし、その後に彼らの個性を踏まえて脚本を当て書きしたとのこと。ヒューマニズムの源泉は、そんな製作の姿勢にあるのかもしれない。
この短評にはネタバレを含んでいます





















