コート・スティーリング:映画短評
ライター2人の平均評価: 4
猫好き必見!オースティン・バトラーの魅力も爆発
猫、野球、90年代と、個人的に魅かれる要素だらけ。悪い男たちが出てきてバイオレンスもたっぷりあるが、そんな中でも主要なキャラクターが一生懸命猫を守ってくれることにほろり。エンドクレジットも心をくすぐるので、猫好きは最後までお楽しみに。ストーリーの設定だけ聞くとガイ・リッチー映画みたいと思わせるが、さすがのアロノフスキーは自分のカラーをしっかり出した。彼のフィルモグラフィーで最も軽めで近づきやすい作品。そしてオースティン・バトラー!この数年、「エルヴィス」、「ザ・バイクライダーズ」、「デューン」などで違った側面を見せてきた彼は、間違いなくハリウッドを代表する大スター。彼が出るならなんでも観たい。
運命は悪夢的に過激だけど、バトラーの演技で快調なノリに
謎なタイトルが戸惑いを感じさせるも、意外な拾いモノ。人生で失敗を経験し、ヤバい連中の標的になり、さんざんな目に遭う主人公は映画ではよくあるパターンだし、前半こそやや展開も混乱気味で入り込みづらいが、観ているうちに作品のノリが快感にシフトする。その理由は、オースティン・バトラーが過去の作品と違うアプローチで主人公ハンクと一体化したからか。この人、周囲を翻弄する危うさで魅力を開花させたが、今回は等身大キャラに徹する。酔っ払ったシーンも楽しそうに演じ、観ているこちらも妙にホンワカ&共感。
野球ファン、猫ちゃん好きなどマニア心をくすぐる描写も物語にフィット。衝撃も多いが、観終わると痛快さが上回ってる。






















