#拡散 (2026):映画短評
成田凌の不可解さもカギ。さりげなくネット情報社会全体を皮肉る
陰謀論、フェイクニュースなど、ここ数年の社会問題をコロナのワクチンで描くという、かなり「攻めた」映画。そのチャレンジ精神は一見の価値アリだが、全体のムードはそこまで過激ではない。
妻の死がワクチンだと訴え、病院の前に立ち続ける。悲壮なはずの行動も、成田凌が演じる夫の表情はどこか曖昧。そこが引っかかるのだが、中盤から後半にかけ、その演技の意味が見えてくる展開に本作の真髄が。人間の「曖昧さ」とネット上に溢れる情報の「曖昧さ」がリンクしていく感覚。「人は信じたいことだけ信じる」というテーマも、ネットのアルゴリズムを揶揄しているかのよう。
沢尻エリカは久々の演技で、役に誠実な分、思いのほか印象が薄い。
この短評にはネタバレを含んでいます




















