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オリビアと雲 (2024):映画短評

2026年1月24日公開 81分

オリビアと雲
(C) Cine Chani / Historias de Bibi / Guasabara Cine

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4

なかざわひでゆき

新しさと懐かしさが共存する摩訶不思議なドミニカ産アニメ

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 2組の男女による複雑な愛の形を、自由奔放かつ直感的、多角的かつ変幻自在な感性で描いた、ドミニカ共和国産のアート・アニメである。現実と空想と妄想が入り混じったようなストーリーは一見したところ難解だが、しかしそこには誰もが身に覚えのあるだろう愛にまつわる様々な感情が渦巻き、移り変わる視点の数と同じだけ映像表現のスタイルも次々と変化する。セルアニメにストップモーションに加工された実写映像。複数のアニメーターによる多種多彩なアニメは、どれも手作りの暖かな温もりが宿る。これまで見たことも感じたこともないような斬新さと、どこかで見たような感じたような懐かしさが共存する不思議な映画だ。

この短評にはネタバレを含んでいます
平沢 薫

五感の受容物が色・形・動きになって溢れる

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 登場人物たちが、その瞬間に身体の感覚器で受け取っているものや、気持ちの動きが、色・形・動きとなって、スクリーンに溢れて、踊る。それに合わせてこちらの五感を調律すると、雲の手触りを味わったり、小さな旋風になって街を移動したりも出来る。さらにそうした感覚の向こう側に、少しずつ登場人物たちの関係や出来事の全貌が見えてきて、これが愛をめぐる物語であることに気づかされ、深い余韻を残す。

 監督はドミニカ共和国出身、多数の短編映画を撮ってきて、本作が初の長編となるトマス・ピチャルド=エスパイヤ。手描きの線から写真のコラージュまで、手法が次々に変わっていくさまが気持ちの変化と同期する。

この短評にはネタバレを含んでいます
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