ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。:映画短評
個人発信の時代に、自己表現の初心を問う
田口トモロヲ監督『アイデン&ティティ』チームと、それに多大な影響を受けた若葉竜也ら俳優陣という新旧世代の幸福な邂逅が美しい。1978年、ロンドンやNYのアンサーとして巻き起こった東京ロッカーズ。『24アワー・パーティ・ピープル』のトニー・ウィルソンに当たる地引雄一の視点から、リザード(紅蜥蜴)ならぬ“TOKAGEのモモ”中心の群像が描かれる。宮藤官九郎文脈なら『少年メリケンサック』の世界線だ。
特にミニコミ『ロッキン・ドール』を巡る祝祭感が熱い。岡崎京子『東京ガールズブラボー』の前史とも取れる。インディーズやDIYの原点にあった魂とは何か――。かつて若者だった大人たちが贈る王道の青春映画だ。
この短評にはネタバレを含んでいます




















