ナギダイアリー (2026):映画短評
ドラマの核心、それぞれの心情が深く鋭く解かれる映画的歓び
「ここが素晴らしい」と説明しづらい。しかも、めちゃくちゃ劇的な何かが起こるわけでもない。それなのに不思議な魅力に心が囚われる。
メイン4人の登場人物、それぞれの実状や内面が徐々にあらわになっていくが、それが人間関係を綴るドラマに見事にフィット。脚本の巧妙さに恐れ入るばかり。シーンとシーンのつなぎも各心情の揺らぎを伝えるうえで計算されている。作品テーマを深める舞台となる町の現実、映像の感触によるエクスタシー、唐突な展開も「若さ」として眩しく映るなど、あらゆる点で上級の表現に陶酔した。
主演・松たか子とクレジットされるが、実質的な主人公は石橋靜河の元義妹で、彼女の変化が「人生の豊かさ」に帰着する。
この短評にはネタバレを含んでいます





















