きれっぱしの愛 (2025):映画短評
固有の風土と日常の営為を“作品”に昇華する
異才フリーヌル・パルマソン監督の長編第4作。本当に凄い個性だ。19世紀が舞台の前作『ゴッドランド/GODLAND』と大きく違うようで、確かに深く通じ合っている。家族の日常をアイスランドの風土と共に掬い上げ、錆びゆく鉄片や奇妙な創作物、季節の光を断片的に重ねる。監督自身の3人の子供たち&愛犬をキャストに配し、生活とアートを地続きに捉える姿勢が息づく。
静けさの底にユーモアと切なさ、ブラックな衝撃が潜み、現実と夢想の境界が曖昧になる。積層された映像はフォトジェニックな美を湛え、風景と感情が同じ揺らぎを共有する。咀嚼するほどに“残された愛”の形が立ち上がり、パルマソンの独自性がいっそう際立つ。
この短評にはネタバレを含んでいます




















