映画を変えたヌーヴェルヴァーグのトリュフォーとゴダールの魅力を探る

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世界中の映画関係者に影響を与えたトリュフォー(右)とゴダール(左) - (c)Films a Trois 2009

 19世紀の終わりにリュミエール兄弟が映画を発明して以来、映画史に数々の痕跡を刻んだフランス映画の中でも、とりわけ世界中の映画人が愛してやまないフランソワ・トリュフォージャン=リュック・ゴダール作品の魅力を改めて探った。

 トリュフォーとゴダールが映画界に颯爽(さっそう)と登場したのは1950年代の終わり。ロケを中心に撮影を行い、低予算で作られた若手監督たちの作品群は、ヌーヴェルヴァーグ(新しい波)と大いにもてはやされた。恋愛や友情、時に衝動的な犯罪といった、若者たちの日常を鮮烈に切り取った作品が発表され、前述の二人のほかにもエリック・ロメールクロード・シャブロルなどヌーヴェルヴァーグの監督たちの映画が作られる。映画雑誌「カイエ・デュ・シネマ」の批評家時代から親交を温め、短編映画を共同で監督するなど、トリュフォーとゴダールはとても近い関係だったが、ヌーヴェルヴァーグと一口に言ってもそれぞれに特徴がある。

 デビュー作『大人は判ってくれない』で鮮烈なデビューを飾ったトリュフォー。パリの街をさまよう不良少年を追い回す、ドキュメンタリーのような演出法は斬新だった。もともとジャン・ルノワールアルフレッド・ヒッチコックに夢中だった映画青年は、その後は伝統的なスタイルへと回帰していき、『アデルの恋の物語』『終電車』といった傑作を誕生させることになる。

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 一方、ゴダールのデビューも衝撃を与えた。『勝手にしやがれ』は主人公の刹那的なキャラクターやゴダールによる生のせりふなど、こちらもそれまでにないスタイルの映画だった。のちにトリュフォーとゴダールはたもとを分かつが、ゴダールは『男性・女性』『たのしい知識』などその時代を捉えた政治色の強い作品へと傾倒していき、まったく異なる道へと進んでいく。

 ヌーヴェルヴァーグから約半世紀の間ずっと、フランス映画界は地味ながらも良質な作品を作り続けてきた。今年、『アーティスト』がフランス映画として初のアカデミー賞作品賞を受賞したのも、その証だろう。そして9月には、昨年の東京国際映画祭サクラグランプリを受賞し、フランスのセザール賞主演男優賞を獲得した『最強のふたり』の一般公開が控える。歴史ある作品からいま話題の作品まで、フランス映画の魅力に浸ってみてはいかがだろう。(岩永めぐみ)

映画『ふたりのヌーヴェルヴァーグ ゴダールとトリュフォー』は6月22日(金)よる11:00よりWOWOWシネマにて放送

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