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理想の女性に出会えても人生楽ではない!マイク・ミルズ監督が来日トーク

理想の女性に出会えても人生楽ではない!マイク・ミルズ監督が来日トーク
来日したマイク・ミルズ監督&安藤桃子

 本年度アカデミー賞脚本賞にノミネートされた映画『20センチュリー・ウーマン』のマイク・ミルズ監督が30日、スペースFS汐留で行われた同作の女性限定試写会に出席、「男性監督なのに女性の気持ちをわかっている!」とばかりに、ゲストとして来場した映画監督の安藤桃子をはじめとした会場の女性たちのハートをガッチリとつかんだ。

 75歳でゲイであることをカミングアウトした父親をモデルに描いた『人生はビギナーズ』のミルズ監督による最新作は、ロックと性に目覚めた15歳の少年と、55歳のシングルマザー(アネット・ベニング)の親子の絆を軸に、パンクな写真家アビー(グレタ・ガーウィグ)と、早熟な幼なじみのジュリー(エル・ファニング)といった個性的な女性たちと過ごした夏をユーモラスに描き出したヒューマンドラマだ。

 映画を観賞した安藤は、「監督の過去の作品でも感じていましたが、男性のエゴなしで、ここまで女性を描ける男の監督がいたのか」と驚きを隠せない様子。その言葉を受けたミルズ監督は「もともと実家では母や姉が強くて、父の存在感が薄かったんだ。自分は女性に囲まれて生きてきたから、自分が書く登場人物は確かにどこか自分の知り合いの女性を投影した感じはあるね」と説明する。常に周囲の女性を観察し、彼女たちから「フェミニズム」について教わったこともその作家性の原点として大きかったようだ。

 本作の舞台は、「強いアメリカ」を掲げるレーガン政権へと移行する直前、現代のアメリカの社会情勢に移り変わる転換期とも言うべき1979年が背景となっている。そしてその時代の空気感を、トーキング・ヘッズ、バズコックスといったパンク/ニュー・ウェーヴ系バンドの音楽が彩っている。「監督はご存じないと思いますが、父(俳優の奥田瑛二)が出演した『もう頬づえはつかない』という映画が1979年なので、なんとなく時代背景はわかりますし、わたしはあの時代にあこがれて育ったんですよ」という1982年生まれの安藤に対し、1966年生まれのミルズ監督は「1979年というのは、アメリカの文化にとっても転換期だった。あの時代にデジタルはなかったし、携帯や留守電もなかった。僕はその時代を知っているけど、決して戻れない、失われた時代という感じがするよね」と付け加えた。

 その後は、観客とのティーチインに。ある女性が「出演者全員のフィーリングが全部、わたし自身のような気がして。この映画でわたしのことがわかってもらえたような気がした」と称賛。さらに「監督の理想の女性は?」という質問には、「妻だね」と返答するミルズ監督。その妻というのは、映画『君とボクの虹色の世界』でも知られる作家・映画監督・パフォーマンスアーティストのミランダ・ジュライであるが、「彼女は強くて、予想がつかなくて、かわいくて、創造的で、それでいて僕の思い通りにはならない。そういう女性にはグッとくるね」とのろけてみせたミルズ監督。「でも理想の女性に会えたから人生が楽かというと、そうでもないんだよね」とちゃめっ気たっぷりに付け加えていた。(取材・文:壬生智裕)

映画『20センチュリー・ウーマン』は6月3日より全国公開


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