カンヌ映画祭、倒木事故で『見はらし世代』関係者が負傷 製作会社コメント「現在は状態安定」
第78回カンヌ国際映画祭

映画『見はらし世代』の関係者が、フランスで開催中の第78回カンヌ国際映画祭の会場近くで起きた倒木事故で負傷したと報じられた件について、共同製作会社の株式会社シグロとレプロエンタテインメントが19日にコメントを発表した。
製作会社によると、倒木事故は、現地時間17日の正午ごろ、監督週間の公式イベントに向かうため、クロワゼット通りビーチ沿いの歩道を移動中に発生した。その際、俳優陣をエスコートしていたレプロエンタテインメントの製作プロデューサーが、倒れてきた高さ数メートルのヤシの木の下敷きになったという。
負傷した製作プロデューサーは病院に救急搬送され、医師による診断の結果、鼻および身体の一部に骨折が認められたという。同社は「幸いにも意識ははっきりしており、現在は状態も安定しております。今後は、引き続き医師の指導のもと治療と回復に専念する予定です」と報告した。
現時点で主催者や現地行政からの正式な事故報告は受けていないといい「本日時点でご報告させていただける事実は上記の通りです」とのこと。そのうえで「カンヌ国際映画祭は現在も開催中であり、多くの来場者が行き交う場所で起きた事故であることから、今後、本件のような事故が発生しないよう、原因の早期究明と再発防止を願っております」としている。
『見はらし世代』は、再開発が進む東京・渋谷を舞台に、幼いころに母親を亡くした青年と父親の関係を描いた作品。連続テレビ小説「ブギウギ」でヒロインの弟・六郎を演じて注目された黒崎煌代の初主演作となり、主人公の父親役に遠藤憲一、母親役に井川遥、姉役に木竜麻生と実力派がそろった。団塚唯我監督のオリジナル脚本による長編デビュー作となり、団塚監督は、監督週間で日本人史上最年少での出品を果たした。現地時間16日に現地で公式上映され、18日にキャスト・監督がレッドカーペットに登場。日本では秋の公開を予定している。(編集部・入倉功一)


