『ジュラシック・ワールド』監督、冒頭が『ローグ・ワン』ダース・ベイダー登場にそっくりなことに後から気づく

映画『ジュラシック・ワールド/復活の大地』(全国公開中)を手がけたギャレス・エドワーズ監督が来日時にインタビューに応じ、本作に登場するハイブリッド恐竜・Dレックスの演出について語った。(以下、映画冒頭の内容に触れています)
【動画】確かに似てる?『ローグ・ワン』ダース・ベイダーの登場シーン
Dレックスことディストータス・レックスは、Tレックスの遺伝子操作を試みた過程で生まれた突然変異種。おぞましい頭と長い2本の腕が特徴的で、基本は四足歩行で島を徘徊している。Dレックスのモデルは『エイリアン』シリーズのゼノモーフ、『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』に登場するランコアから着想を得ている。
Dレックスが研究員を捕食する冒頭シーンは、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』の終盤でダース・ベイダーがライトセーバーで反乱軍兵士を一掃するシーンと共通する点がある。どちらも、犠牲になる人間が密室に閉じ込められ、赤いスモッグが恐怖を倍増させる。
ギャレス監督は、「初期段階で『こういうシーンが撮れたらいいな』と、あのシーンのアイデアを語ったんです」と切り出す。「観客がポップコーンを食べるのをやめて、スクリーンに集中するような緊迫感を与えられたらと思いました。最初に話したときは、(スタッフは)まだ気づいていませんでした」
撮影が始まり、赤いライト(警告灯)や研究員が閉じ込められる状況が作られると、「あれ、これ……前にもやったぞ?」と『ローグ・ワン』との類似に気づいたという。「映画を作っているとよくあることです。自分ではオリジナルなことをしているつもりでも、完成間近や撮影中に『インスピレーション元に引きずられていた』と気づくんです」
「実際、自分でも分からなくなって、母親に『子供の頃、自動ドアに閉じ込められたりしたトラウマでもあるのか』と冗談で聞いたことがあるくらいです」と続けたギャレス監督。「煙、光、闇を駆使して『まだ見えないけど、そこにいる』という感覚を演出するのは、私にとって何度やってもやりがいがあります」と笑ってみせた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)


