「ザ・ロイヤルファミリー」目黒蓮の役名、本編まで明かさない理由「楽しみながら観てほしい」プロデューサーの狙い

　妻夫木聡が主演を務める日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」（TBS系・10月12日よる9時スタート※初回15分拡大）の加藤章一プロデューサーが、物語の鍵を握る“重要な役どころ”で出演する目黒蓮について、本編まで役名を伏せたままにした狙いや意図を明かした。

【画像】豪華俳優がズラリ！日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」登場人物

　人間と競走馬の20年にわたる物語を描く早見和真の同名小説をドラマ化した本作は、競馬の世界を舞台に、ひたすら夢を追い続けた熱き大人たちが、家族や仲間たちとの絆で奇跡を起こすさまを描く。妻夫木演じる主人公は、大手税理士法人に勤める税理士・栗須栄治で、栗須はあることをきっかけに税理士としての挫折を味わい、希望を見出せなくなる。そんな栗須の人生を大きく動き出させるきっかけを作る馬主・山王耕造を佐藤浩市が演じ、二人の熱のこもった演技がドラマの見どころの一つとなる。

　日曜劇場に初出演する目黒は、「物語の鍵を握る重要な役どころ」と説明されているだけで、役名などは一切明かされていない。加藤プロデューサーは、過去に映画『わたしの幸せな結婚』（2023）や金曜ドラマ「トリリオンゲーム」（2023）で目黒とタッグを組んでおり、本作では目黒にどんな役割を与えるのかが話題になっている。

　加藤プロデューサーは、目黒の起用理由について「過去に何本かご一緒して、これまでけっこう特殊な役ばかりお願いしてきたんです。今回やっていただく役も非常に繊細な役で、後々物語を左右するような大事な役。この役を誰に演じてもらうかとなった時に、すぐ目黒さんの名前が浮かびました」とかなり早い段階から起用を想定し、オファーしたことを明かす。

　続けて「目黒くんの撮影はすでに始まっているのですが、（起用の）狙い通りというか、目黒さんで良かったと感じています」と本作での印象も紹介。「目黒さんが牧場で馬に触れる、スポットでも使っているシーンを見た時に、セリフのないシーンなんですけど、見ていて涙が出てきました。想像通り、想像以上のシーンを、目黒さんに演じてもらって本当によかったなと思っています」と期待を寄せる。

　目黒の役を伏せたまま第1話を迎えることについては「役名を言ってしまうと、ストーリーが見えて面白くなくなってしまうと思ったんです」とその理由を明かす。「目黒さんがどんな役柄なのか、どういうふうに物語に影響を与えていくのか、それをみなさんにも楽しみながら観てほしいというのが、こちらの狙いでもあるんです」と話す。

　さらに加藤プロデューサーは「佐藤浩市さんと妻夫木さんのがっつりとした、（過去の共演などで）出来上がった空気感のようなものがすでにあって、それがドラマにいい方に作用している」と佐藤と妻夫木の共演を振り返りつつ、「目黒さんがそこに入っていって、逆にそれを壊してもらって、それで出来上がった新しい空気感というのものを、皆さんにも楽しんで欲しいです」と話していた。（取材・文：名鹿祥史）