長すぎてボツに…『ジュラシック・ワールド/復活の大地』“もうひとつの”オープニングが存在した

映画『ジュラシック・ワールド/復活の大地』のデジタル配信にあわせて、メガホンを取ったギャレス・エドワーズ監督と考古学者ヘンリー・ルーミスを演じたジョナサン・ベイリーが、撮影地であるタイ・プーケットでインタビューに応じ、劇場公開版とは異なる“もうひとつのオープニング”について語った。
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『ジュラシック』シリーズ新章として製作された本作は、前作『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』から5年後を舞台に、新薬開発に必要な恐竜のDNA回収を任された傭兵や科学者たちの姿を描いたアクション・アドベンチャー。シリーズ生みの親スティーヴン・スピルバーグを敬愛するギャレス監督は、初代脚本家のデヴィッド・コープを起用し、1作目への原点回帰を目指した物語を作り上げた。
劇場公開版のオープニングでは、「禁断の島」とされるサン・ユベール島の研究施設でハイブリッド恐竜のディストータス・レックス(Dレックス)が研究員を捕食するショッキングなシーンが描かれる。本作の映像特典として収録される“もうひとつのオープニング”には、その展開よりも少し前に、人間が巨大兵器で木々をなぎ倒し、ジャングルを破壊するシークエンスが挿入されている。
研究施設へと続く一連のシーンは、ギャレス監督にとっては納得の流れだったそうだが、「30秒ほど長すぎる」という理由から、編集でごっそりカットされることになった。
「映画の冒頭“30秒”はかなり長いんです」とギャレス監督。「削除シーンの半分は監督が入れたかったものなんです。でも、最終的には自分のアイデアを手放す苦渋の決断をしなければならない」
「映画の最後に意見を聞き、“少し長い”と言われると、多くの人が終盤と思うのですが、実際に問題なのは“冒頭”なんです。最初のつかみが悪いと、観客は最後まで引きずる。だからテンポよく始める必要があった」と“もうひとつの”オープニングにまつわる裏話を明かした。
新キャストの一人として参加したジョナサンは、オリジナル版の主人公アラン・グラント博士(サム・ニール)のもとで学んだヘンリー博士を演じた。奇しくもジョナサンは、同作の直前に出演した映画『ウィキッド ふたりの魔女』で、グラント博士と並ぶ伝説のキャラクター、イアン・マルコム博士役のジェフ・ゴールドブラムと共演している。
『ジュラシック・ワールド/復活の大地』の劇場公開後、ジェフから映画のフィードバックがあったか尋ねてみると、ジョナサンは「この前、作品を観たそうです」と回答。「すごく気に入ってくれて、本当に喜んでくれました。ジェフはロサンゼルスで観て、その直後に最高に素敵なメッセージを送ってくれたんです。それを読んで、本当に胸が熱くなりました」とレジェンドからの高評価に安堵したという。
「だって、ジェフですよ! しかも“博士から博士へ”ですから。『ジュラシック・パーク』ファンなら、それがどれほど重要なことかわかると思います。ジェフ・ゴールドブラムが直接メッセージをくれるなんて、信じられないくらい特別なことです」と興奮気味に続けたジョナサン。メッセージにはギャレス監督についても書かれていたといい、隣に座っていた本人に「後でお見せしますよ!」と笑顔で振っていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)
『ジュラシック・ワールド/復活の大地』は10月15日(水)より Apple TV+ ほかにてダウンロード販売開始


