『港のひかり』斎藤工の激変に衝撃 「一瞬誰かわからない」「ぶっ飛んでる」

舘ひろし主演の映画『港のひかり』(公開中)は、舘演じる元ヤクザの漁師と、尾上眞秀と眞栄田郷敦が二人一役で演じる孤独な少年の涙を誘うストーリーが話題を呼んでいるが、その中で異彩を放っているのが斎藤工。同作で超悪役のヤクザにふんしており、あまりの激変ぶりが反響を呼んでいる。
本作は北陸の港町を舞台に、裏社会で生きてきた過去を持つ漁師・三浦(舘)が本来交わるはずのない薄幸な少年・幸太(尾上眞秀)と出会い、12年に及ぶ絆を育んでいくストーリー。かつては河村組で組長(宇崎竜童)のナンバー2として恐れられながら、今は小さな漁村でつつましく暮らす三浦。ある日、彼は通学路で白い杖をついて歩く少年の幸太を見かける。弱視を患う幸太は同級生たちにいじめられていた。やがて幸太が両親を交通事故で失い、叔母と交際相手から日々虐待されているという痛ましい状況を知った三浦は、ふとしたことから幸太と言葉を交わし、互いに寄り添っていく。ほどなくして二人は離れ離れになり、12年後、幸太(眞栄田郷敦)は刑事になっていた……。
尊い絆を育む三浦と幸太に立ちはだかるのが、河村組の現組長・石崎(椎名桔平)。前組長の時代には薬物は御法度とされていたが、石崎は稼ぐためには手段を問わない非道な現実主義者。前組長が自身よりも三浦を信頼していたことから三浦を憎んでおり、劇中ヒールとして描かれている。そんな石崎の血を継ぐかのようなナンバー2・八代龍太郎を演じているのが斎藤工だ。
八代は石崎と同様、完全に倫理観が欠落した男だがその内面は外見にも表れており、モヒカン風の髪型、手の甲まで入った刺青、そして剃り落とされた眉と強烈な風貌。斎藤はこれまでにも白石和彌監督の映画『孤狼の血 LEVEL2』でもヤクザを演じているが、輪をかけて狂気めいた八代像に「斎藤工のビジュアルがヤバかった」「最初気づけず…」「最初?ってなった」「一瞬誰かわからなかった」「弾けてたなあ」「ぶっ飛んでた」「凄まじかった」と衝撃を受ける観客が続出している。
なお、斎藤は実際に眉を剃って撮影に臨み、11月14日に行われた初日舞台挨拶では主演の舘ひろしが「眉毛を剃ってあの役に挑んでくれて、俳優が自分の体を傷つけることは勇気がいること。それをしてもこの作品に向かっていってくれたあのお芝居への姿勢は本当に素晴らしかった」とその役者魂を称えていた。
斎藤は今後、はるな愛(大西賢示)の半生と、賢示の性別適合手術を執刀した実在した医師・和田耕治の出会いを描くNetflix映画『This is I』が待機中。(石川友里恵)


