塚本晋也監督『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』ベネチア映画祭コンペ部門出品決定「ひとりでも多くの人に」

映画『鉄男』(1989)などで国際的な評価を受ける、塚本晋也監督の最新作『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』(9月11日公開)が、世界三大映画祭のひとつ、第83回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に正式出品されることが23日、発表された。塚本監督は本映画祭の常連でもあり、監督作の選出は今回で8回目。コンペティション部門への正式出品は『鉄男 THE BULLET MAN』(2009)、『野火』(2014)、『斬、』(2018)に続き4回目となる。(塚本晋也の「塚」は旧字が正式表記)
『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』は、ベトナム戦争に従軍したアレン・ネルソン氏が、自らの戦争体験と帰還後の葛藤をつづったノンフィクション。ネルソン氏は、日本全国で1,200回以上の講演を通して「ほんとうの戦争」を語り続けてきた人物でもあり、本作は、塚本監督がその証言をもとにニューヨーク、ベトナム、タイ、沖縄で撮影を敢行、「戦争加害者の傷」というテーマに真正面から挑んだ一本だ。
さらに本作は、アカデミー賞の前哨戦としても知られる、第51回トロント国際映画祭のスペシャル・プレゼンテーション部門への正式出品も決定しており、塚本監督は、国際映画祭への出品に「このとても重要な場で、アレン・ネルソンさんが命を吹き返す機会を与えてくださったことに感謝します。世界がきな臭くなってきた今、ひとりでも多くの人にアレンさんの体験と生き様を見ていただきたいと思います」とコメントを寄せている。
ベトナム戦争で"加害者"となった過去に苦しみ続ける壮年期のアレン・ネルソンを演じるのは、ブロードウェイミュージカル「レント」のオリジナルキャストであるロドニー・ヒックス。そんなアレンに寄り添い、彼の心の再生を支える医師ニール・ダニエルズ役は、『パイレーツ・オブ・カリビアン』のバルボッサ役でも知られる、アカデミー賞俳優のジェフリー・ラッシュが演じる。
一方、青年期のアレン役には、本作が映画初出演となるマーク・マーフィーを抜擢。希望を胸に軍へ入隊するものの、ベトナム戦争という過酷な現実の中で心身ともに大きく変わっていく若き日の姿を体現。そして、戦争による心の傷に苦しむアレンを献身的に支え続ける妻・リンダをタチアナ・アリが演じる。
そして、国際映画祭への出品決定にあわせて、本作のキャラクタービジュアルも公開された。4人のメインキャストが演じるそれぞれのキャラクターの苦悩や葛藤を捉えた印象的な仕上がりとなっている。
映画『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』は9月11日より kino cinema 新宿ほかで公開



