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少年以外全部CG!『ジャングル・ブック』映像で振り返る驚異の裏側!(2/4)

■現実のジャングルが生まれる!

 本作の驚異的な視覚効果を象徴しているのがこの映像。モーグリが黒ヒョウのバギーラ(声:ベン・キングズレー)と会話しながら大木の上を歩いているシーンだが、撮影は動きの指標となるほんの少しの枝以外、全てブルーバックのセット内で行われた。

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本編を観た人ほど驚く? 実際の撮影風景。(C) 2016 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

「青い枝はデジタルの世界でCGの枝におきかえられます。モーグリが空中に浮いたり、枝の中を通ってしまったりということがないよう、彼の立っている場所にぴたりと合わなければなりませんでした」(エリオット)

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CGによって命があふれる空間に! 全くCGと感じさせない点も驚きだ。(C) 2016 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

 もちろんジャングルの作成にも膨大な労力を必要とした。ディテールを追加するため、MPCインドの少人数チームが、木や岩など実際の森にあるさまざまな物を現地で撮影。写真の枚数は10万枚にもおよび、それらを基に何千枚もの葉っぱや樹皮、コケにまで至る細かなディテールを手作業で創り上げた。

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(C) 2016 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

「映画の世界を生き生きとした本物のジャングルと同じようにするため、地面に葉が落ちていく様子や木にツタが生えていく様子など、自然界で実際に起きることもシミュレーションしました。『ファーティリティ』と僕らが呼んでいる、動物の毛のシミュレーションに使うのと同じツールを使って草のシミュレーションも行っています。注意して見てもらえば、背景の草がしっかりと風で動いているのが見えるはずです」(エリオット)

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大事なのは物語。没入感を高めるために最新の映像技術は使われた。(C) 2016 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

 そのショットに必要な環境を作ればそこで終わりというわけではない。本作を導くのは驚異の映像ではなく少年の成長を追う完成されたドラマ。ストーリーを違和感なく進行するため、MPCチームはカット毎に環境の微調整を強いられた。

「僕らはこれを『セットを装飾し直す』と呼んでいます。一度ジャングルの環境全体を作れば、そのCGを使い回すわけですが、あるカットでオオカミが駆け上がる岩の位置が高過ぎる場合、そのままではオオカミをありえない高さにジャンプさせなくてはならず、違和感が生まれます。そこで、そのショットだけ岩の位置を少し低くしたりする。あくまで物語主導で映画を進行するので、結局はショット毎に何種類もの環境を作らなければいけなかったんです。そういったことは、たくさんの映画で経験を積んでいても予測は難しいですね」

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次のページではCGなのに骨から作った?動物たちの謎を紹介!

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