こいつら一体何者?世界を救うスーパーヴィラン『スーサイド・スクワッド』!
今週のクローズアップ
DCコミックスの悪役が集結するアメコミ版『特攻大作戦』として、制作段階から映画ファンの注目を浴び続けた『スーサイド・スクワッド』(9月10日全国公開)がついに日本公開! その前に、こいつらって一体誰? と疑問をお持ちの皆さんに、俳優たちへのインタビューを交えて悪役チームメンバーをあらためて復習します。(編集部・入倉功一)
■スーサイド・スクワッドとは
DCコミックスでの登場は1959年(「ブレイヴ&ボールド」25巻)と、実はかなり長い歴史を持つ悪役チーム。1987年の「スーサイド・スクワッド」刊行をもって「特殊能力を持った悪役たちが減刑を求めて特殊部隊を結成する」という映画にも通じるコンセプトが確立され、1992年まで続く人気シリーズとなった。
デッドショットの人気が爆発したのがこのシリーズ。またジョーカーの襲撃によって下半身不随となったバットガールことバーバラ・ゴードンが、バットマンにオラクルとしてデビューしたのも本作がきっかけで、DCユニバースに多大な影響をもたらしている。2011年のDCコミックスの再始動に伴ってスーサイド・スクワッドも復活。さらなるリニューアルを経て現在に至る。
■狙った的は外さない!デッドショット
狙った的は決して外さない最強のスナイパーで、本名はフロイド・ロートン。完全無欠な暗殺者である彼の狙撃を常々失敗に導くバットマンを狙う。自殺志願者でもあり、コミックでは、最高の死に場所に行くことができるという理由から、使い捨てスーサイド・スクワッドに加入する。あまり知名度が高くなかったが、原作コミックのおかげで人気悪役に成長した。
映画版で彼を演じるのはウィル・スミス。B級悪役の位置づけだったデッドショットを大スターのウィルが演じるまでになるとは……。あらゆる銃器の扱いに長けており、映画版でもその腕前をばっちり発揮する。シックなデコレーションがされたAR-15を使用するが、メインウェポンとして使用するのは両腕に装着したマシンガン。
娘を溺愛しており、常に良い父親でありたいと思いながら殺し稼業を続けるしかない複雑なキャラをウィルがどう演じる? 実写では米ドラマ「ARROW/アロー」にマイケル・ロウが演じるデッドショットも登場しているので見比べてみては。
■ジョーカー大好き!ハーレイ・クイン
バットマンの宿敵ジョーカーの恋人で、本名はハーリーン・クインゼル。1992年のアニメ版「バットマン」で初登場した後、コミックに逆輸入された。アーカム・アサイラム(精神病院)でジョーカーの治療を任された犯罪者専門の精神科医だったが、次第に彼の狂気に感化されていき、奇抜なメイクと衣装に身を包んだ犯罪者となってしまう。
ジョーカーの被害者の一人でもあるが、とにかくジョーカーに愛してもらうために起こす暴走は、そのジョーカー自身を困らせることも。コミックにおけるジョーカーへの愛情は一方通行に描かれることがほとんどだが、ジョーカー役のジャレッド・レトーは「ジョーカーはハーレイにとても強い愛着を持っている」と発言。常識外れのラブストーリーにも期待?
劇中には、出会ったころの二人を描いたリニューアル版コミックの一コマを再現したシーンもあり、その過去もしっかり描かれる模様。演じるのはマーゴット・ロビー。キュートでセクシーなホットパンツと原宿ガール風の衣装、究極にデコった銃とバットを手にした小悪魔ぶりは公開前から絶大な人気を獲得しており、名実ともに本作のメインヒロインとして期待を集めている。
■悪のカリスマ!ジョーカー
いわずと知れたバットマン最大の宿敵。原作には1940年に登場。特徴的なビジュアルは、原作ヴィクトル・ユーゴーの『笑ふ男』(1928)でコンラート・ファイトが演じた、顔に笑いを刻まれた醜いサーカス芸人グウィンプレインがモデルとなっている。映画版やドラマなどで数多くの俳優がジョーカーにふんしてきたが、中でも『ダークナイト』で故ヒース・レジャーが演じたジョーカーは伝説。その後を継いだのがオスカー俳優のジャレッド・レトーだ。
常にド派手な衣装に身を包み、全身にタトゥーを施した姿はカリスマロックスターのようでもある。スーサイド・スクワッドのメンバーというわけではないため、どんな形で映画をひっかき回すのか気になるところ。