ADVERTISEMENT
どなたでもご覧になれます

CUBE 一度入ったら、最後 (2021):映画短評

CUBE 一度入ったら、最後 (2021)

2021年10月22日公開 108分

CUBE 一度入ったら、最後
(C) 2021「CUBE」製作委員会

ライター3人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.7

なかざわひでゆき

現代日本の社会問題を投影した優秀なリメイク

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 無数の立方体(キューブ)の部屋で構成された謎の迷宮に囚われた男女6人が、トラップの仕掛けられた部屋を避けながら決死の脱出を試みる…という基本的なプロットは’97年版と一緒。前半のストーリーもオリジナルをほぼ忠実に踏襲しているものの、しかし登場人物それぞれにイジメや格差、自己責任論に世代間の溝など現代日本の抱える社会問題が明確に投影され、おのずと結末へ向かっての展開は異なったものとなっていく。ラストで明かされる新設定のおかげもあって、オリジナルよりも洗練された不条理風刺劇という印象。なにより、日本でリメイクすることの意義がちゃんと感じられる。岡田将生の怪演もなかなか秀逸。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

ここでも岡田将生がヤバいことに!

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

シリーズを追うごとに、作品が秘めたパワーを失っていった1作目を、24年を経てリメイク。「リアル脱出ゲーム」の原点という理由が大きいとはいえ、コンセプトデザインにカイル・クーパーがクレジットされるなど、ちょいと時代錯誤感は否めない。このキャスティングだけに、新解釈といえる冒頭のサイコロステーキ先輩を始め、グロシーンはオリジナルより、もちろん控えめ。オリジナルでも描かれた人間の非情さや醜さに加え、今回は世代間の衝突も描かれるが、そこのキーパーソンとなるのが、岡田将生だけに思わずニヤリ。そんななか、なぜか菅田将暉演じる主人公だけ描かれる回想シーンが緊迫感を薄めてしまった感はアリ。

この短評にはネタバレを含んでいます
村松 健太郎

巧みな翻案

村松 健太郎 評価: ★★★★★ ★★★★★

カルトクラシックSFがまさかの日本リメイク。
しかもこんな豪華キャストでということで驚きがまず第一歩と言えます。
オリジンの理不尽さと冷酷さをうまくすくい上げたうえで、日本版はオールスターキャストの映画に仕上げてきました。なかなかお見事です、残酷な部分もちゃんとキープしています。
メインキャストのトラウマ的な部分をもう少し深掘りしても面白かったのかなと思います。
演者でいえば岡田将生の気持ち悪さが際立っていました。最近の彼は気持ち悪い役柄が続いていて楽しいです。オリジンを見直したくなりました。それだけこの日本版の翻案は巧みでした。

この短評にはネタバレを含んでいます
ADVERTISEMENT

人気の記事

ADVERTISEMENT

話題の動画

ADVERTISEMENT

最新の映画短評

ADVERTISEMENT