活劇的な魅力は減退したものの「暴走する父性愛」がそそり立つ

2015年1月10日 清水 節 96時間/レクイエム ★★★★★ ★★★★★

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
96時間/レクイエム

 元ジェダイマスターならぬ元秘密工作員が、家族に起こった災難を、明晰な分析能力と果敢な行動力で解決し、カタルシスを与えるシリーズ、まさかの3作目。カーチェイスに力を注いだが、活劇としては精彩を欠き、何よりプロットが読めすぎてしまう。しかし牽引力は、リーアム・ニーソンと娘役マギー・グレイスの関係性の魅力だ。今回は妻に不幸が起きるため、父娘関係がより前面に押し出され、製作・脚本リュック・ベッソンの特質がより顕在化。彼の代表作『レオン』が「凶暴な純愛」なら、このシリーズの最大の眼目は、「暴走する父性愛」と銘打つべきだろう。

清水 節

清水 節

略歴:映画評論家・クリエイティブディレクター●映画.com、シネマトゥデイ、FLIX●「PREMIERE」「STARLOG」等で執筆・執筆、「Dramatic!」編集長、海外TVシリーズ「GALACTICA/ギャラクティカ」DVD企画制作●著書に「いつかギラギラする日 角川春樹の映画革命」「新潮新書 スター・ウォーズ学」●WOWOW「ノンフィクションW 撮影監督ハリー三村のヒロシマ」企画・構成・取材で国際エミー賞、ギャラクシー賞、民放連最優秀賞 受賞

近況:●円谷プロ「ULTRAMAN ARCHIVES」クリエイティブディレクター●「シド・ミード展」未来会議ブレーン、図録寄稿●ニッポン放送「八木亜希子LOVE&MELODY」

サイト: http://eiga.com/extra/shimizu/

清水 節さんの最近の映画短評

もっと見る

[PR]