シネマトゥデイ

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高性能なストーリーテリングで魅せる異端の天才の肖像

  • ヨーロッパの歴史の裏側を、くっきりキャラ立ちした人物達が蠢く。喩えるなら手塚治虫の『アドルフに告ぐ』と浦沢直樹の『MONSTER』を合体させたような作風の傑作ミステリードラマだ。

    基本的には驚異のストーリーテリング力が肝だが、やはりB・カンバーバッチも際立つ。彼はTVでホームズを、その前にはホーキングを演じているが、今回のチューリングは自身の資質を活かした「英国式天才」の完成形と言えそうだ。

    それは“人間コンピュータ”的な人物像のわかりやすい形でもある。今の日本なら「コミュ障」として貶められそうな異端の個性がどれほど文化を変える能力を秘めているか。この寛容性の問題は現代に接続するテーマだ。

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森 直人

森 直人

略歴: 映画評論家、ライター。1971年和歌山生まれ。著書に『シネマ・ガレージ~廃墟のなかの子供たち~』(フィルムアート社)、編著に『21世紀/シネマX』『シネ・アーティスト伝説』『日本発 映画ゼロ世代』(フィルムアート社)『ゼロ年代+の映画』(河出書房新社)ほか。「週刊文春」「朝日新聞」「キネマ旬報」「TV Bros.」「メンズノンノ」「週刊プレイボーイ」「Numero TOKYO WEB版」「映画秘宝」などでも定期的に執筆中。

近況: BSスターチャンネルの無料放送番組「GO!シアター」、5月は『ダリダ あまい囁き』(三週目)、『モリのいる場所』(三週目)、『友罪』(四週目)についてコメントしています。執筆参加した『世界のカルト監督列伝』『鬱な映画』『漫画+映画!』『新世紀ミュージカル映画進化論』『究極決定版 映画秘宝オールタイム・ベスト10』(いずれも洋泉社)が発売中です。

サイト: http://morinao.blog.so-net.ne.jp/

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