シネマトゥデイ

シネマトゥデイ

ただのカルトにとどまらない普遍性を宿した怪作

  • ディストラクション・ベイビーズ
    ★★★★

     無言のまま理由もなく通行人に殴りかかって喧嘩をふっかける若者。地方都市の片隅で鬱屈したものを抱えた主人公の、破壊的な暴力衝動が周囲へと感染していく。
     論理的な説明は一切されない。この得体の知れなさ、薄気味の悪さ、そして歪んだカタルシス。平凡な日常の裏側に隠された闇、人間の内側で息を潜める狂気がスクリーンを覆い尽くす。
     作り手も観客も手探りのまま理由なき暴力の正体を見定めていくことになる。決して万人受けする映画ではないが、しかし単なるカルトに留まらない普遍性も宿す。見るからにヤバイ空気を醸し出す柳楽優弥、女の子やオバサンばかりボコボコにするヘタレなクソガキ菅田将暉など若手の怪演も見事だ。

⇒映画短評の見方

なかざわひでゆき

なかざわひでゆき

略歴: 映画および海外ドラマのライターとして、TVガイド誌やオンライン情報サイトなどを中心に幅広く執筆活動中。雑誌「スカパー!TVガイドBS+CS」(東京ニュース通信社刊)で10年続くコラム“映画女優LOVE”をはじめ各テレビガイド誌で特集記事やコラムを執筆。「ホラー映画クロニクル」(扶桑社刊)、「アメリカンTVドラマ50年」(共同通信社刊)などの著作も多い。また、数多くの来日スターにインタビューしており、ハリウッドのスタジオや撮影現場へも毎年コンスタントに足を運んで取材をしている。特に海外ドラマの現地取材は本人も数え切れないほど(笑)。旧ソ連のモスクワ育ち。

近況: 新しく映画ブログ始めました。よければチェックしてみてください?なかざわひでゆきの毎日が映画三昧→http://eiga3mai.exblog.jp/

サイト: http://eiga3mai.exblog.jp/

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