シネマトゥデイ

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いわゆる伝記映画ではなく

  • ブルーに生まれついて
    ★★★★★

     実在の人物に基づいているが、いわゆる伝記映画というよりも、ひとりの人間の物語として描かれている。映画が目指すのは、具体的な事実を再現することではなく、モデルとなった人物から真髄を抽出し、それを映画という虚構の形で表現することだ。
     生活者としてはかなり難点の多い人物が、ひとつだけ没入したもの=音楽があり、そのために他の大切なものを失うと分かっていても、それだけは決して手放さなかった。そういう物語が描かれていく。黒、白、ブルーがアクセントの映像はクールで、主人公が何もない場所に立つ姿は美しい。だが描かれているのは破滅や堕落の美学ではなく、ひとりの弱い人間による強い選択の物語に見える。

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平沢 薫

平沢 薫

略歴: 映画ライター。視覚に訴えかけるビジュアルの派手な映画がお気に入り。「SCREEN」「キネマ旬報」「SFマガジン」「映画.com」等で執筆。著作に「キングスマン:ゴールデン・サークル」ノベライズ、「グレートウォール」ノベライズ、「X-ファイル 2016」ノベライズ、「フランケンウィーニー」ノベライズ、「「ターミネーター:新起動/ジェニシス ビジュアルガイド」翻訳など。ウェブで映画やTVドラマのニュースを追いかけ中

近況: TVシリーズ「宇宙探査艦オーヴィル」の日本放送が始まってめでたし。クリエイター&主演がセス・マクファーレンだし、きっと「スタートレック」のパロディでしょと思って見たら、失礼しました! コメディで大人向けだけど、スタトレの精神を正攻法に受け継ぐマジな作品。姿勢正して見ます。

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