シネマトゥデイ

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まるで目を開けながら見る夢のよう

  • ホフマニアダ ホフマンの物語
    ★★★★

    「砂男」などのドイツ後期ロマン派幻想小説の鬼才E.T.A.ホフマンの世界と、ストップモーション・アニメという手法が、似合わないわけがない。そもそも、眼球を集める砂男や人間そっくりの自動人形、下半身が蛇の娘を演じるのは、人間よりも人形が得意。人間なのか魔物なのか判別できない存在も、人形たちなら巧みに演じてくれる。
     そのうえ、物語は事実と妄想の境がぼやけたまま、ホフマン自身の半生に、彼の小説「黄金の壺」「砂男」などが重なって層を成し、同じ人形が場面によって別の顔を見せる。物語の層は次々に変わるのに、画面の色合いはずっと淡く柔らかな中間色のまま。まるで目を開けていながら見る夢のようだ。

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平沢 薫

平沢 薫

略歴: 映画ライター。視覚に訴えかけるビジュアルの派手な映画がお気に入り。「SCREEN」「キネマ旬報」「SFマガジン」「映画.com」等で執筆。著作に「キングスマン:ゴールデン・サークル」ノベライズ、「グレートウォール」ノベライズ、「X-ファイル 2016」ノベライズ、「フランケンウィーニー」ノベライズ、「「ターミネーター:新起動/ジェニシス ビジュアルガイド」翻訳など。ウェブで映画やTVドラマのニュースを追いかけ中

近況: TVシリーズ版「ウォッチメン」、最初は情報を小出しにしてなかなか全体像を見せない作劇だったが、第3話でやっとこの世界の全体像がかなり見えてきて、オリジナルコミックとの関連性も明確になってきた。これからが楽しみ。

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