シネマトゥデイ

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孤独な都市生活者のコミュニケーション・レッスン

  • her/世界でひとつの彼女
    ★★★★★

    「近未来」というと荒廃したディストピアしか提示できないSFが大量生産される中、快適なデジタル環境を整えるヴィジョンの独創性にシビれた。摩天楼とビーチに車なしでアクセスできるL.A.。その中で「都市生活者の孤独」というN.Y.時代のウディ・アレンが描き続けた主題をアップデートしてみせる。

    言わばSFでも「すこし・ふしぎ」(©藤子F)系寓話。スパイク・ジョーンズはロボットの恋物語である珠玉の短編『アイム・ヒア』まで、喪失感を抱えた主人公の世界との接点の回復を描いてきたが、本作もラブストーリーよりコミュニケーション・レッスンの傑作と言える。AIのサマンサが放つ言葉はいかにもカウンセラー的なのだ。

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森 直人

森 直人

略歴: 映画評論家、ライター。1971年和歌山生まれ。著書に『シネマ・ガレージ~廃墟のなかの子供たち~』(フィルムアート社)、編著に『21世紀/シネマX』『シネ・アーティスト伝説』『日本発 映画ゼロ世代』(フィルムアート社)『ゼロ年代+の映画』(河出書房新社)ほか。「朝日新聞」「キネマ旬報」「テレビブロス」「週刊文春」「週刊プレイボーイ」「メンズノンノ」「Numero TOKYO」「映画秘宝」などでも定期的に執筆中。

近況: 執筆参加した『漫画+映画!』『新世紀ミュージカル映画進化論』『究極決定版 映画秘宝オールタイム・ベスト10』(洋泉社)が発売中です。

サイト: http://morinao.blog.so-net.ne.jp/

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