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フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ (2014):映画短評

フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ (2014)

2015年2月13日公開 125分

フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ
(C) 2015 Universal Studios.

ライター4人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 2.8

平沢 薫

グレイよりもヒロインが魅力的なのは作戦?

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

「トワイライト」の大人版二次創作の映画化とのことで、主人公が恋する男性クリスチャン・グレイを魅力的に描く映画なのかと思ったら、どうやら違う。本作は、グレイの魅力ではなく、計らずも彼に惹かれて行くヒロインの心の動きを入念に描いて、観客をヒロインの心理に同期させようとする。視線が合うだけで、弾んでしまう心。理解していても、どうしても抱いてしまう恐れ。そんなヒロインの気持ちを素直に表現するダコタ・ジョンソンが初々しく愛らしく、グレイよりも魅力的。これは"原作ファン全員が納得するグレイ像を実写化するのは無理だが、観客が共感できる恋心なら描ける"と看破した女流監督による作戦か? さてその成果は如何に。

この短評にはネタバレを含んでいます
山縣みどり

ドジっ子テクにコロリのドミナントってどうなの?

山縣みどり 評価: ★★★★★ ★★★★★

ママ族を行間からほとばしる官能で濡らしたマミー・ポルノの映画化のまずは序章。ドミナントとサブミッシブの理念と関係性の基礎を学ぶのには最適であったよ。しかしサブの人選基準が不明確だ。ドムのクリスチャンは、出会い頭で盛大に素っ転ぶアナのドジっ子ぶりや恥ずかしそうに唇をかむ癖にサブの資質を見出したのか? 大人の女としては、コロリとだまされんなよ、と言いたい。演じるダコタ・ジョンソンの素朴さは新鮮だし、大胆に脱いでるのも素晴らしい。アナにクリスチャンが翻弄されまくる中盤以降の展開は完全にサブ支配。実はアナがドム? 『トワイライト』シリーズ好きな女子に向けた、ちょっとHなラブストーリーってことで。

この短評にはネタバレを含んでいます
なかざわひでゆき

官能描写は予想以上にソフト

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 アメリカでは劇場公開前から倫理団体の抗議なんぞあったようだが、蓋を開けてみればなんてことはない。女性向けのソフトな官能ファンタジー。これくらいで猥褻だ破廉恥だと騒ぐような向きは、精通や初潮から人生をやり直した方がいい。
 それはさておき、いわゆる“性癖”を巡って愛する男女がお互いの関係性や相互理解を模索していく話だと思うのだが、勿体ぶった展開と紆余曲折が長すぎて、正直なところ結構な忍耐力を必要とする。
 印象としては換骨奪胎された「ラスト・タンゴ・イン・パリ」。少なくとも見た目はお洒落でセクシーだ。ただ、ボカシどころじゃない真っ黒な墨塗り修正は今時どうなんだろうと思うのだけど。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

せめて、原作三部作を一本にまとめてくれ!

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

思春期を『ナインハーフ』に始まるザルマン・キング作品と過ごした者には懐かしいオサレ・エロ路線が、気軽にAVが観れる時代に通用するのか。結論を言えば、原作が最初に投稿されたのが「トワイライター」のサイトだったように『トワイライト』が肌に合わない人間には厳しい、ユルい『セクレタリー』(この主人公もグレイ)。とにかく自称「支配者」の若社長が浅すぎ。何かと「服従者」を大空に連れ出し、伏線とはいえ、契約に関する譲歩がブレてて、ヤリたいだけにしか見えない。『蛇にピアス』にも似たモヤモヤ感。吉高同様、体を張ったダコタ・ジョンソンのブレイク臭まで似てるが、結局、頭に残るのはラブシーンに登場する巨大な黒丸!

この短評にはネタバレを含んでいます
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