ザ・ゲスイドウズ (2024):映画短評
キャスティングセンスに唸らされる
明らかに『レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ』オマージュだが、同路線を突き進んだ『テクノブラザーズ』に比べて、オフビート感は若干薄め。宇賀那健一監督作おなじみのあざとさに加え、なかなか厳しいセリフ回しが続いたりもするのだが、「ホメられたい僕の妄想ごはん」ではキーボーディストだった鋭い眼光を持つ夏子に、殺し屋の気配が微塵もない伊澤彩織と、相変わらず女優のキャスティングセンスに唸らされる。そこに『死に損なった男』のDV男とは別人にしか見えない喜矢武豊が加わるほか、キャッチーなテーマ曲の効果も絶大で、ちょっとした力業で乗り切った感はある。
この短評にはネタバレを含んでいます


















