BAUS 映画から船出した映画館 (2024):映画短評
映画館の“遺伝子”が繋がっていき、明日へのバトンを託す
過去100年くらいの映画&映画館事情が、ドラマに押し付けがましくなく絡んでいくので、歴史を受け止める意味で貴重な一作。
明らかに別の空間で撮影されたにもかかわらず、在りし日のバウスの客席・スクリーンの光景とシンクロしたのは、ちょっとした奇跡かも。低予算に抗うような工夫、時代と人物を混沌とさせる演出も妙。
故・青山真治監督と縁のある俳優たちの、明らかな愛とリスペクトが画面を満たす。一方で役どころとキャストの相性では、峯田和伸が最強。周囲への迷惑を省みず、「明日だ!」と猛進行動する姿、そしてある別の人物の「後悔しない人生なんてつまらない」というセリフが、映画の未来への希望と重なって幸せな気分に。
この短評にはネタバレを含んでいます



















