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BAUS 映画から船出した映画館 (2024):映画短評

2025年3月21日公開 116分

BAUS 映画から船出した映画館
(C) 本田プロモーションBAUS / boid
斉藤 博昭

映画館の“遺伝子”が繋がっていき、明日へのバトンを託す

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

過去100年くらいの映画&映画館事情が、ドラマに押し付けがましくなく絡んでいくので、歴史を受け止める意味で貴重な一作。
明らかに別の空間で撮影されたにもかかわらず、在りし日のバウスの客席・スクリーンの光景とシンクロしたのは、ちょっとした奇跡かも。低予算に抗うような工夫、時代と人物を混沌とさせる演出も妙。

故・青山真治監督と縁のある俳優たちの、明らかな愛とリスペクトが画面を満たす。一方で役どころとキャストの相性では、峯田和伸が最強。周囲への迷惑を省みず、「明日だ!」と猛進行動する姿、そしてある別の人物の「後悔しない人生なんてつまらない」というセリフが、映画の未来への希望と重なって幸せな気分に。

この短評にはネタバレを含んでいます
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