あめだま (2024):映画短評
あめだまの魔法が、映画の魔法となって心に沁み渡る
主人公の少年が経験するちょっとした奇跡に託し、わずか21分の尺に、人生で誰もが思い当たる喜怒哀楽を凝縮する。「言いたいけど言えない」「聞きたいけど聞けない」言葉に、真実がある。映画のマジックを実感し、素直に心が震えた。
文字の描き方などアニメらしい自由なスタイルで楽しませつつ、人間を含めたキャラクターの造形に、オールCGながらストップモーション風の手触り感を強調したことで、愛おしさ、ノスタルジーが押し寄せてくる。光も色も、効果はパーフェクト。
街を俯瞰する冒頭シーンはカメラの動き、写実的な絵の美しさに感動するが、すべて観終わった時にその映像の意味がわかり、心に沁みる。そんな構成も鮮やか!
この短評にはネタバレを含んでいます




















