ストロベリームーン 余命半年の恋 (2024):映画短評
ライター2人の平均評価: 3.5
Z世代の『セカチュー』になるべき一本!
當真あみと齋藤潤というピュアピュアな2人を主演に迎えた、酒井麻衣監督らしいキラキラ青春映画だが、今回は完全に難病モノ。とはいえ、脚本は『いま、会いにゆきます』など、主人公を温かく見守るキャラ描写で泣かせてきた岡田惠和であり、「花」を想起させるORANGE RANGEの新曲が泣かせる。さらには『世界の中心で、愛をさけぶ』のように成長した主人公が学生時代を回顧する構成と、かなり鉄壁の布陣である。完全な少女マンガ設定も、ちょいファンタジーとして軽く乗り越えてしまう丁寧な酒井演出が冴えわたるほか、すべてが功を奏しており、とにかく心地良い。Z世代の『セカチュー』になるべき一本だ。
主演二人が瑞々しい、そして池端杏慈が好演
こういうジャンルの映画で上演時間が127分あるので、ちょっと中弛みがあるのかと思いましたが、丁寧な人物描写や気持ちの籠った演技、印象的なシーンが念入りに練り込まれていて、全く飽きさせない一本に仕上がっていました。やはり當真あみと齋藤潤が巧いです。まだまだ若手ではありますが、順調にキャリアを積んでいて頼もしさすら感じさせます。この二人がとにかく瑞々しく演技を見せ、重い部分もある物語に一定の爽やかさを吹き込んでくれます。そして忘れてはいけないのが池端杏慈。少し不器用なキューピットを好演してくれています。実写映画はこれが2本目ですが、これからが楽しみです。





















