私たちのオカルティックサマー:映画短評
マニアックだけじゃない、しっかりエンタメな青春×ホラー
冒頭から庵野秀明、樋口真嗣、実相寺昭雄への憧れダダ漏れカットが続き、マニアックな小ネタ満載。とはいえ、観客を置いてきぼりにせず、しっかりエンタメな青春×ホラーとして確立させている。それを担っているのが、オタクな部長と巫女部員という分かりやすいアニメ的キャラに、橋口果林演じる凛々しさと儚さが同居したヒロインをぶつける絶妙なバランス。教師や親などの大人キャラを登場させれば、やや予定調和な展開も打破できたかもしれないが、大阪芸大の卒業制作で、そこまで求めるのは酷だろう。とにかく監督の樋口翔一は近いうちに、オフィスクレッシェンドあたりでドラマを撮っていてもおかしくない逸材だ。
この短評にはネタバレを含んでいます



















