ストレンジ・ダーリン (2023):映画短評
ストレンジ・ダーリン (2023)
予想が次から次へと裏切られて痛快
構成に技がある。冒頭で「6部構成の物語」と宣言しておいて、その宣言はウソではないが、そこから予測するような展開にはならない。そういう仕掛けのある作品だと分かってからも、こちらの予想が次から次へと裏切られ、それが痛快。監督・脚本のJT・モルナーは本作が評価され、スティーヴン・キングの『死のロングウォーク』を映画化するフランシス・ローレンス監督の『The Long Walk』の脚本に抜擢されている。
その仕掛けに加え、赤の際立つ人工着色のような極彩色の映像、歌詞の字幕付きの1960年の名曲『ラヴ・ハーツ』のカヴァーと、独自の世界を構築。そしてタイトル通り、ストレンジなダーリンが姿を現す。
この短評にはネタバレを含んでいます