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恋愛裁判 (2025):映画短評

2026年1月23日公開 124分

恋愛裁判
(C) 2025「恋愛裁判」製作委員会

ライター4人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4.3

森 直人

“ジャッジしない”倫理を貫く傑作

森 直人 評価: ★★★★★ ★★★★★

2010年代のアイドル戦国時代以降……#MeToo、ジャニーズ問題、推し活など、ここ10年程のショービジネスを取り巻く事象を包括する様な内容が圧巻。システムと個が複雑に絡む現場に、深田晃司監督は『よこがお』の市子、『本気のしるし』の浮世、『LOVE LIFE』の妙子を受け継ぐ“闘う女性”=真衣(齊藤京子)を置く。監督が問うのは正義の行方ならぬ、自由意志や主体性の在り処だ。

三段ロケットの如き構成。『道』に目配せしつつ、『天井桟敷の人々』のジャン=ルイ・バローとも重なる大道芸人に扮した倉悠貴が秀逸。美しい「恋愛」の王子様から、「裁判」パートでは魔法が解けて“ただの男”になる……その反転も強烈!

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

見事すぎる唐田えりかのキャスティング

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

深田晃司監督作だけに、主人公のアイドルグループとしての活動云々をバッサリ切って、法廷劇のみで押してくるかと思いきや、アイドルの日常を丁寧に描いていくあたり、かなり一般受けを狙った作りなのは間違いない。とある事件など、予定調和な構成ともいえるが、それなりにリアルに見えてきて、とにかく見やすい。深夜ドラマで着実にキャリアを築き上げてきた齊藤京子のクールさが壊れていく演技は、かなりスリリングであり、やや浮世場れしている彼氏キャラに関しても、倉悠貴の演技力でしっかりフォロー。そんななか、ブラックユーモアにも近いマネージャー役の唐田えりかのキャスティングは見事しかいえない。

この短評にはネタバレを含んでいます
村松 健太郎

リアルとファンタジーの狭間の物語

村松 健太郎 評価: ★★★★★ ★★★★★

深田晃司監督が”実際にあった裁判”を基に”映画”にしたということ、”アイドルという職業”と”禁断の恋愛”というもの描くところなどなど”リアルとファンタジー”を狭間を行き来する映画となっていました。また劇中に登場するアイドルグループを現役も含めたアイドル経験者で固めて、実際に楽曲リリースするなどこちらも境界線を感じさせる点と言えるでしょう。大きくお話が飛ぶ展開があって、ここは賛否の別れるところかと思いますが、総じて演者は巧く機能していると思います。日本独自のアイドル文化をこうやって描く方法があったのかとちょっとした発見でした。アイドルファンの反応が気になる所です。

この短評にはネタバレを含んでいます
斉藤 博昭

アイドル映画の高揚感、シビアな現実ドラマのあまりに美しい融合

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

タイトルどおり「恋愛」と「裁判」がちょうど半々で、しかもそれぞれ軸をブラさず、映画的な盛り上がりを見せるので、最終的に唯一無二の満足感、後味が残ることに。驚くのは齊藤京子の演技。前半にいかんなく発光させていたアイドルのカリスマ性を、後半は完全消失して現れ、両面ともにリアリティを伴うため、そのギャップが凄まじい。
深田監督の演出は特に編集のうまさが際立つ。直前のシーンの余韻を次に残すなど、カットの切り替えが芸術的。わずかなファンタジー要素も作品の絶妙なスパイスに。そして何より、生きていくうえで大切なこと、人としての信念を、恋愛映画の外装でここまで真摯に、優しく、あざとくなく伝えた点に打ち震える。

この短評にはネタバレを含んでいます
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