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三日葬/サミルチャン (2024):映画短評

2025年7月25日公開 95分

三日葬/サミルチャン
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平沢 薫

怪現象に、人々の想いが絡みつく

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 蛾のイメージが鮮烈。ある時は、蛾が、美少女の死体の口から、ゆっくり姿を現す。また別の時には、青白い光に満ちたクリーンな霊安室で、ふと見上げると、どこからか現れる蛾が、少しずつ天井を覆っていく。

 その蛾のように、心臓移植を受けた少女に起きる怪現象に多様な要素が絡む。三日間に渡り死者を弔う三日葬という風習に、キリストの三日後の復活が交差。凄腕の外科医である主人公の、自ら心臓移植手術をした愛する娘への執着と、医師としてのプライドが絡み合う。悪魔祓いを依頼された若い神父には、忘れられない過去がある。主人公と妻の関係にもドラマを読み取りたくなり、ストレートな憑依ホラーとは少々違う味わいが残る。

この短評にはネタバレを含んでいます
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