ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行 (2025):映画短評
ライター4人の平均評価: 3
ココナダ監督の美的センスで挑んだ「if もしも」
タモリがストーリーテラーを務めるなら、「世にも奇妙な物語」より「if もしも」に近い人生やり直しファンタジー。『ザ・メニュー』の脚本家らしい性悪さが随所に感じるオムニバスの一編になりそうなところ、ココナダ監督らしい美的センスで淡々と一本の作品として描いたのが興味深い。「コゴナダがメジャースタジオで撮ると!」な分かりやすさに加え、ド直球ラブストーリーにしてチーズワッパーを頬張わせるなど、マーゴット・ロビーの使い方も熟知。そんななか、ミュージカル『努力しないで出世する方法』のスコアなど、歌モノのインパクトが強いぶん、久石譲らしいスコアが埋もれてしまったのは惜しまれる。
人生リワインドの冒険から、愛が生まれる
だだっ広いレンタカー店、森の中のドア、なぜか見下ろされる地球……時に挿入されるシュールな場面にハッとさせられる、コゴナダ監督らしいファンタジー。
主人公ふたりの旅はそれぞれの過去をさかのぼるもので、そこから彼らは人生を立て直すことを学んでいく。テーマ自体はストレートかつシンプルだが、カーナビやドアなどのタイムトリップ装置がトボケた空気を醸し出し、ユーモアに乗って楽しんでしまえる。
M・ロビーとC・ファレルのラブストーリーは組み合わせ的にどうかと鑑賞前には思ったが、うまい具合に噛み合った。コゴナダ作品にしてはスター映画に寄り過ぎの感もあるが、それでも軽妙さは味。
コゴナダならではの瞑想的な雰囲気は健在
詩的で瞑想的、静かな作風で知られるコゴナダの、これまでで最も野心的な作品。ファンタジーの要素が絡む恋愛映画で、一見大規模ながら、探索していくことはやはり彼らしい。心の中に秘めていつつ、向き合いたくなかった後悔、わだかまり、「もしあの時ああしていたら」という思い。そこを訪ねていくのは、誰にとっても最大の冒険で、とても勇気がいること。コゴナダの狙いが一番良い形でまとまったかどうかはともかく、一定の年齢以上の人には共感できるのでは。初共演のコリン・ファレルとマーゴット・ロビーの相性は抜群。大がかりな「バービー」をやったばかりのロビーは、真逆で、親密さのある今作に惹かれたのだとか。
旅の先に見えたモノとは
個性派監督コゴナダ監督のメジャー態勢第1作。実はそこまで大掛かりな映画ではないのですがマーゴット・ロビーとコリン・ファレルが主演として登場してくれることもあって非常に”華”がある映画となりました。不思議なドアを開ける度びに人生の節目節目を再訪しながら徐々に距離感が近づいていく感が非常に心地よかったです。設定的に日本人にもなじみやすいのではと思います。ハリウッドメジャー作品でもここまでラブストーリーに針を振り切った作品はちょっと久しぶりな感じがして逆に新鮮でした。監督たっての希望で久石譲が音楽を担当しているところも注目です。

























