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ジェイ・ケリー (2025):映画短評

2025年12月5日公開

ジェイ・ケリー
斉藤 博昭

俳優と役の無理なき一体感。ハリウッドトップの舞台裏もリアル

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

G・クルーニーがハリウッドスターを演じるので、やや自虐ネタ、あざとさを予感させる設定も、基本は誠実な演技を徹底。軽いユーモアを込めるタイミングも絶妙で、俳優と役の美しい一体感に幸せな気分に。
スタジオ撮影のあれこれを一気に観せる冒頭で、映画界の舞台裏ワールドに没入。トップスターの周りでどんな人たちが仕事をしているのかが、リアルかつ共感たっぷりに描かれ、なおかつ各エピソードが物語の芯にきっちり絡んでいるので一瞬も飽きることがない。作劇の上手さに惚れぼれする。「じつは自分が空虚」と自覚する主人公が、一般市民に刺激を受ける流れもスムーズ。

ただ後半、まだるっこしいシーンが目立っての失速は否めない。

この短評にはネタバレを含んでいます
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