HOLD UP MORNING (2024):映画短評
この監督を「屈折したジョージ・ロイ・ヒル」と呼びたい
こんなにも「カート・ヴォネガット」という作家名が出てきた映画はあっただろうか。その“刻印”からも自明の如く、変則的なタイムリープ物である。映画化もされた代表作のひとつ、『スローターハウス5』の主人公のリープが第二次世界大戦の“ドレスデン爆撃”に起因していたように、ここに登場する青年(野村陽介)、ラジオDJ(牛丸亮)、女性(飯島珠奈)にはのっぴきならぬ現実が横たわっている。
が、3人の前に現れる、「物語を集めている」と述べるタイムリーパー(つかさ)の存在が、本作の物語自体の重力を浮遊化させる。監督、脚本、編集を手がけた村口知巳の初長編作品。このまま屈折したジョージ・ロイ・ヒルを目指してほしい。
この短評にはネタバレを含んでいます




















