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トゥ・ランド (2025):映画短評

2026年4月25日公開 74分

トゥ・ランド
(C) Hal Hartley / Possible Films, LLC

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4.5

くれい響

ハル・ハートリーなりの終活映画

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

原題でもある“人生の着地点”が示すように、気づけば60代半ばになっていたハル・ハートリー監督なりの終活映画。ハートリー組常連ビル・セイジがハートリーの分身ともいえる映画監督役を哀愁漂うイケオジ感満載で好演するなか、周囲の人々の勘違いがユーモアを生み出していく。ほかにも、『ロボコップ3』の主演まで昇りつめたロバート・ジョン・バークなど、“あの作品の、あの人”の現在の姿を拝めることで、さらにほっこり。哲学的なセリフや編集など、ご愛敬ともいえるゴダール・オマージュに、希望を感じさせるラストまで、まだまだ「NYインディーズの旗手」であることを思い知らされる一本である。

この短評にはネタバレを含んでいます
森 直人

螺旋するサイクル、歩き続ける人生

森 直人 評価: ★★★★★ ★★★★★

泣ける。ハル・ハートリー11年ぶりの新作は、ロングアイランド初期三部作の“青臭さ”がマンハッタンで再び螺旋を描く。監督の分身ジョー・フルトンは遺言書の作成を前に、老いた青年として迷走し、終わりを意識する現在と残響する青春が交差する儀式を歩む。

ゴダール譲りの編集が呼吸し、ビートルズ「プリーズ・プリーズ・ミー」がギターポップに紛れ、過去と現在が奇妙な笑いと共に重なる。誤解が連鎖するスクリューボールの軽やかさの裏で人生は未完のまま揺れ続ける。セルフオマージュが散りばめられた空間も楽しく、友人エリック役――ハートリーの大学卒業制作短編『Kid』から出演しているジョージ・フィースターが最高にいい味。

この短評にはネタバレを含んでいます
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