Michael/マイケル (2026):映画短評
ライター4人の平均評価: 4.3
ファンが見たかったであろう最高のグレイテスト・ヒッツ映画
ご存知、泣く子も黙る世界のキング・オブ・ポップ、マイケル・ジャクソンの半生を描いた伝記映画である。内容としては影よりも光、苦悩よりも栄光の比重が圧倒的に大きく、なおかつスピーディにテンポよく話が進んでいくため「軽い」と感じる向きもあるかもしれない。とはいえ、ジャクソン・ファミリーのお墨付き映画にしてはかなり負の側面へ踏み込んだ部分もあって興味深いし、何よりもマイケルの魂が乗り移ったとしか思えないジェファーの見事なパフォーマンスとみんなの大好きなヒット曲のてんこ盛りで大満足。これこそファンが見たかったであろうマイケル映画。まあ、確かにジャネットやリビーの存在が消されているのは気になるが…。
まさに”This is it.”
音楽家の伝記映画は特に『ボヘミアン・ラプソディ』の大成功以降、本数が多くなっているのですが、やはりライト層にとっては”知っている曲が多いかどうか?”言い換えれば”音楽に乗れる時間が長いかどうか?”で大きな線引きがされると思います。そんな視点から見たとき本作はまさに”This is it.”(=真打ち登場)と言った感があります。描く事の取捨選択、情報量の大小、選んだ時代設定等々注文がないわけでない映画で、そこで賛否を生むのも十二分に理解できるのですが、それでもあんなに沢山、音楽で乗せられてしまっては5つ星にせざるを得ないでしょう。参りました。
「ない」部分が批判されるが「ある」部分はかなり良い
北米での批判の多くは映画に「ない」部分について。実は少年虐待疑惑にも触れていたのに、法的理由でカットしているのだ。続編にはそこが出てくるはず。結果的に1988年までのマイケルが父のコントロールを離れる過程を描く成長物語となった。その前である1985年の「We Are the World」が外されたのは、当時青春を過ごした身としては寂しいが、権利の問題のよう。
「ある」部分は純粋に楽しい。ジャファーや子役ジュリアーノはすばらしく、彼の偉大さを改めて思い出す。ただ、サクサク進みすぎる感もあり、似たショットを繰り返す時間があるなら、たとえばミュージックビデオの舞台裏をもっと見たかった気も。
その偉業を知る人には、何度か鳥肌が立つ瞬間が確実にある
否定的な意見もわかる。伝記映画として、その素顔を綺麗にまとめた印象は拭えず(動物との極端な関係、整形にも向き合うが)、食い足りなさが作品全体のカタルシスを弱めるのは事実。核として作品全体に漂うのが、マイケルと父の確執だからか。一方で、その綺麗さは観やすさにも直結。稀代のスーパースターの偉業に改めて感動するし、特に「ビート・イット」「スリラー」のMV舞台裏は、その再現度に異様テンションが上がった。それも甥ジャファーの渾身のなりきりの成果。ダンス面は優に合格でしょう。日常の演技も敢闘。
同じプロデューサーということで『ボヘミアン・ラプソディ』とシンクロする冒頭の演出も、一気に入り込める効果を発揮。























