THE MUMMY/ザ・マミー 棺の中の少女 (2026):映画短評
ライター3人の平均評価: 3.3
オカルトだがボディホラー的な要素も
『死霊のはらわた ライジング』を観て、L・クローニン監督はオカルトの怖さを皮膚レベルで感じさせる人だと感じたが、本作ではそれがより鮮明になった。
悪霊に憑依された者の肉体の異変は痛々しく、見方によってはボディホラー的。肌や顔のパーツ位置を微妙に歪ませ、肌の色も変える特殊メイクや、スプラッター描写も抜かりなしで、ミイラという古典題材ながら衝撃度は高めだ。
家族のドラマである点に製作のジェームズ・ワンらしさが見て取れるが、子どもの異変に親が苦悩するという物語の基盤や、少女の激変というショック要素を踏まえると、『エクソシスト』の変奏バージョンと言えなくもない。
悪魔に魅入られた家族の情け容赦なき恐怖体験
エジプトで忽然と姿を消した8歳の米国人少女が、その8年後に古代エジプトの棺の中から生きたままミイラの姿で発見され、アメリカの家族の元へ無事に戻るものの、やがて彼女の周辺で奇怪な出来事が相次いでいく。いわゆる「ミイラ男」物ではなく、むしろ『エクソシスト』の系譜に属するオカルト・ホラー。なぜ平凡な少女がミイラに…?という大きな謎で観客の関心を惹きつけつつ、彼女に取り憑いた悪魔の巻き起こす惨劇が展開する。この悪魔の目的というのが「家族を崩壊させる」こと。おかげで仲睦まじい主人公一家はとことんまでイジメ抜かれていく。その情け容赦のないこと!死臭の漂ってきそうなほどリアルなゴア描写も徹底している。
おぞましいものが臭気を漂わせる
8歳の少女に"ミイラ"という要素を掛け合わせるという発想が斬新。実際に子供のミイラが存在することを踏まえたものか。幼い少女たちが、古くからの伝承が絡む、忌まわしい状況に巻き込まれていく。
リー・クローニン監督は、前作『死霊のはらわた ライジング』同様、今回も怪異だけでなく、それによって生じるおぞましいものの実在感が強烈。腐った肉、剥がれる皮膚、抜けていく爪や歯が、手触りを感じさせ、臭気を漂わせる。
舞台はエジプトと米ニューメキシコ州で、強い陽光に照射される南の土地だが、アイルランド出身のクローニン監督が撮ると、そこに生まれる暗闇が濃く、湿度が高い。























