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ボタニスト 植物を愛する少年 (2025):映画短評

2026年5月15日公開 96分

ボタニスト 植物を愛する少年
(C) 2025 MONOLOGUE FILMS ALL RIGHTS RESERVED / ReallyLikeFilms
森 直人

ビー・ガンやグー・シャオガンに続く新世代の才能

森 直人 評価: ★★★★★ ★★★★★

新疆ウイグル自治区出身の新鋭ジン・イー監督(94年生)の長編デビュー作。13歳のカザフ族の少年の視線を通し、風景が記憶を抱く瞬間を精緻に掬い上げる。キアロスタミやテレンス・マリック、サタジット・レイからの影響を独自昇華した瞑想的な映画言語。自然と語り、水に触れる仕草が草原へ滲む内面の揺らぎをそっと照らす。

漢民族の少女メイユーとの初恋は、異なる植物が同じ土に根を張るように芽吹く。迫りくる近代化、上海までの遠い距離。去る者と残る者の対比の中で、川は記憶の導線となり、馬は精霊めいた存在として少年の孤独を受け止める。ジン・イーは風景を語り手へと昇華し、普遍に開く静かな詩情を確かな輪郭で描き出した。

この短評にはネタバレを含んでいます
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