ラブ≠コメディ (2026):映画短評
ライター3人の平均評価: 4.3
まさかの2026年日本映画のダークホース現る!
中島健人と長濱ねるがほぼセルフパロディのキャラを演じる、あざとさを感じる設定で終わるかと思いきや、連ドラ撮影のバックステージを描いたお仕事映画へと転調していく。まさかのオリジナル作品ということに、大手にはできない意欲を感じるが、企画・原案が「オレンジデイズ」など、数々のTBSドラマをプロデュースしてきた植田博樹。監督が「わたしのお嫁くん」のチーフ演出だった紙谷楓だけに、業界あるあるネタも含めて、かなりウェルメイドな仕上がり。ほど良いベタさといい意味での裏切り、さらに実際に連ドラとしても楽しみたいボリューム感と、2026年日本映画のダークホースが現れた!
意外と骨のあるラブコメについてのラブコメ
主人公はテレビのラブコメで大人気の男性アイドル。だが本人は一人前の役者を目指し、軽薄なラブコメからは卒業したいと考えている。そんな彼が仕方なく引き受けた新作で、たとえベタなラブコメでも妥協せず取り組む共演の女性アイドルから刺激を受け、やがて彼女に淡い恋心を抱く。いわば、ラブコメについてのラブコメというメタフィクション的野心作。どれだけ下らないと言われようとも、世間にはラブコメを必要とするファンが大勢いる。その期待に応えることこそプロの使命ではないかという仕事論でもある。日本のテレビ界特有の脚本家至上主義に疑問を呈するなど、大衆娯楽のあり方についての考察も興味深い。意外にも骨のある作品だ。
メタ的な楽しみ方ができるラブコメ
キラキララブコメディの王子キャラで人気を獲得するもそろそろイメージを変えたい中島健人。アイドルグループの一員でありながらも本格的に演技の仕事もしたいアイドル役を長濱ねる。という当人のキャリアが透けて見えるような設定の一本。中島健人は色々な役にチャレンジしていて、イメージが固まらないようにしているのを感じますが、やはりこういうキャラクターはすんなりとはまります。長濱ねるも同様で自身のキャリアを巧く咀嚼したうえで役どころに反映させてきました。二人のこういうジャンル、こういうコメディとの相性の良さを感じさせる一本でした。





















