ザ・コラール 希望を紡ぐ歌 (2024):映画短評
希望のある話の中で時代のリアリティも見せる
古風で良質な人間ドラマ。第一次大戦初期のイギリスの小さな街を舞台に、戦争が一般人の生活をどう変えたのかを描く。その中心にいるのは、毎回すばらしいレイフ・ファインズ。ニュアンスのある演技はもちろんながら、初めて学んだという指揮者の役を説得力たっぷりにこなす(彼の先生は『TAR/ター』でケイト・ブランシェットに教えた人だとか)。音楽を通じてコミュニティがつながっていく、希望のあるストーリーながら、ラストシーンはこの時代のリアリティを見せつける。オリジナルを変えることは罪なのか、戦時中は敵国の芸術をボイコットすべきなのかなど(クラシック作曲家の多くはドイツ人)、会話のきっかけもくれる。
この短評にはネタバレを含んでいます





















