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ミニオンズ&モンスターズ (2026):映画短評

2026年8月7日公開 90分

ミニオンズ&モンスターズ
(C) illumination Entertainment and Universal Studios. All Rights Reserved.

ライター5人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4.2

くれい響

ジョー・ダンテにも通じる、映画愛溢れるやりたい放題

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

「最強最悪の主に仕えることを生きがいにする」というミニオンズの初期設定を生かしながら、サイレントからトーキーへ移行する「ハリウッド・バビロン」の狂騒劇を描くという、かなりのトンデモ意欲作。ジョージ・ルーカス(声も!)まで登場する現代パートから、ジョー・ダンテ監督作にも通じる映画愛溢れるやりたい放題が全開。このまま、「ユニバーサル・モンスターズ」オマージュ大会に突入すれば、年間ベスト級に大傑作になるところだったが、通常運転の『ミニオンズ』になってしまうのはご愛敬。クライマックスも、ほぼ『スポンジ・ボブ 海のみんなが世界を救Woo』のため、尻つぼみ感は否めない。

この短評にはネタバレを含んでいます
なかざわひでゆき

映画への愛が詰まったミニオンズ版『バビロン』!?

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 最強最悪のボスを探し求めて旅をするミニオンズ。1920年代のハリウッドへと辿り着いた彼らは、たちまちサイレント映画のスターとなるのだが、しかしほどなくしてトーキーの時代が到来。人間の言葉を喋れずお払い箱となった彼らは、起死回生のチャンスを賭けてモンスター映画を作ろうとするも、本物のモンスターを街へ放ってしまう!…というわけで、今回はまさかのミニオンズ版『バビロン』(笑)。チャップリンやキートン、メリエス、ウェルズ、ルーカスにスピルバーグなど、偉大な映画人たちへのオマージュを随所に散りばめつつ、愛くるしいミニオンズが抱腹絶倒かつ空前絶後のカオスを巻き起こす。これぞまさしく理屈抜きの楽しさ!

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平沢 薫

映画史のイースターエッグが楽しい

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 予告編で描かれた通り、映画製作舞台裏モノで、ユニバーサル・モンスターで、クトゥルー神話で、そこは予期した通りなのだが、実際はそれ以上。一種の歴史改変SFというかマルチバースというか、博物館に展示された歴史という枠組みで「もしも無声映画時代に、ミニオンズがハリウッドで映画製作に挑戦したら」という物語が描かれる。

 加えて、映画の歴史を象徴する映像の数々が「もしここにミニオンズがいたら」なアレンジで描かれて、映画史トリビアが満載。そんなことは気にしなくても楽しいが、もしもミニオンズが好きで映画を見に行った子供たちがポカンとしたら、映画好きな大人が解説してあげるとさらに楽しめそう。

この短評にはネタバレを含んでいます
森 直人

映画史オマージュ博覧会として組み立てた「ミニオン論」

森 直人 評価: ★★★★★ ★★★★★

これは必見。マイブリッジの連続写真からリュミエール、メリエスへ――映画誕生の瞬間へ乱入し、世界を一気にミニオン流へ塗り替える快楽がたまらない。チャップリンの歯車、ロイドの時計台、キートンの無表情スタントまで加わり、サイレント喜劇の身体性がまるごと復活する。思えばミニオンは、その活劇性ゆえに“映画の原点”を照らし出すキャラクターなのだ!

1920年代ハリウッドが舞台だが、引用の年代がずいぶん大らかなのもご愛敬。後半はSFとモンスターの祝祭へ転じ、50年代特撮のオマージュやラヴクラフト的怪物がスクリーンを賑わせる。トーキーへの移行期の混乱ネタも「ミニオン論」としてぴったり。シリーズ屈指の快作だ。

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斉藤 博昭

大切な文化を後の世代に“楽しく”繋ごうとする心意気

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

クラシック作品の引用/オマージュと聞くと知識が要求され、敷居が高くなるが、今作でミニオンたちと、映画黎明期からハリウッド黄金期の「合体」はシンプルに遊び心満点で、次世代に遺産を受け継ぐ最高の見本に。こうしたエンタメでの“文化の無意識な肉体伝承”にアメリカ映画の誇りを感じる。
同じようにミニオンたちが伝えるのは、巨大セットでカメラを回し、実写で途轍もない作品を撮る喜び。彼らが「忘れ去られたスター」の設定で、これは現実でもいずれ消失しかねない製作スタイルだが、単にノスタルジーを煽るのではなく、素直に物作りへのパッションを表現し、幸せ気分に…とピンポイント評価も、全体はカラフルで楽しさ満点の会心作。

この短評にはネタバレを含んでいます
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